【消費の壁】(中)
6歳の長女、4歳の次女を持つ専業主婦(35)は、定期的に子供服のリサイクルショップに立ち寄る。昨年、この店で買った1500円の長女のジャンパーを、今年の冬は次女が着る予定だ。「子供はすぐに大きくなって、着られなくなってしまう。普段着はこれで十分」という。
夫は一部上場企業に勤務し、収入は安定している。マンションも35年ローンを組んで、購入した。それでも、「子供の教育費用や自分たちの老後の生活設計を考えれば、消費はできるだけ抑えて、貯蓄に回しておかなければ、不安でしようがない」と本音をもらす。
教育費や老後設計に
政府が2日まとめた2016年度の経済財政白書は、60歳代前半の無職世帯と並んで、世帯主が39歳以下の子育て世代が、将来への不安から所得が増えても消費に抑制的だと指摘した。