2015年に公開された「西游記之大聖帰来(西遊記 ヒーロー・イズ・バック)」は中国アニメの映画興行収入にとって“強心剤”の役割を果たした。今月中旬に開催された深セン国際文化産業博覧交易会(深セン文博会)でも、中国アニメはコンテンツと技術の双方で革新が起きており、関係者は一様に業界の先行きを楽観視している様子が分かった。
中国のオリジナルコンテンツはこれまで、対象年齢が低年齢化傾向にあり、技術水準も高くなく、市場が海外作品に占拠されていたことから、しばしば人々の“愚痴”の対象となってきた。だが現在、この状況が変わり始めているのだ。
中国アニメ産業の発展を目指し、中国文化省は各関連部門と手を組み、オリジナルアニメのプロモーション計画を実施。海外に向けて優秀作品をPRし、中国アニメの海外進出に取り組んだ結果、ここ約10年でアニメ作品数は急増し、人材も豊富になった。
今年初めに上映された「小門神(Little Door Gods)」はハリウッドレベルの特殊効果技術で大人からの支持も獲得。「蔵羚王(The King of Tibetan Antelope)」は第44回ヒューストン国際映画祭でアニメ部門の金賞を受賞し、第67回カンヌ国際映画祭では関連のアニメ上映作品にも選ばれている。