その“触手”はさまざまな分野に伸びており、英紙ミラーによると、特にターゲットになっているのは中国本土や香港を訪問し、現地でビジネスなどにかかわっている元政府関係者だという。中国はえりすぐりの美しい女性を何百人も“育成”しており、元政府関係者らを誘惑。相手が誘惑にのってこない場合には、別の罠を仕掛けて脅すという。
対策マニュアルも
ブラウン英首相が2008年1月に訪中し、上海に立ち寄った際、ブラウン氏の随行員がディスコに出かけ、その中の1人が魅力的な中国人女性と出会った。随行員は中国人女性と一緒にディスコを後にしたが、その随行員は翌日、携帯電話がなくなったことを報告したという。
ブラウン氏サイドは携帯電話の紛失を認めたものの、携帯電話の紛失が国家の安全に影響するようなことはないとのコメントを出した。しかし、当時の英国では「これはハニー・トラップの典型的な例だ」とささやかれた。