【専欄】寿命尽きかけ…輝き失った大慶油田 拓殖大学名誉教授・藤村幸義 (2/3ページ)

2015.7.15 09:52

 76年から2002年までの27年間、5000万トン台を維持してきたのだから、中国経済への寄与は計り知れない。その後も12年間、4000万トン台を続けてきた。

 だが今年に入ってさすがに4000万トン台確保は難しくなってきた。独特の採油技術の開発でなんとか現状を維持してきたのだが、すでに含水率が9割を超えてしまっている。

 現場労働者からは「採っているのは水ばかり」と嘆きの声が聞かれる。これでは過大なコストがかかってしまう。しかも石油の国際相場の大幅下落で、採算はさらに悪化している。

 ついに今年は年間で150万トンの減産を決意した。来年以降もさらに年平均で約130万トンずつ減らしていき、20年には3200万トンまで落とすという。場合によっては、減産のペースがより早まるかもしれない。

大慶油田の減産は、黒竜江省の財政に深刻な打撃を与えており…

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