しかし、こうした働きかけにもかかわらず、先月、バンコクで開かれたタイ・中国首脳会談でタイ政府は中国と南北縦断鉄道の建設計画で合意した。計画はラオス国境のノンカイからバンコクの南東でタイ湾に面するマプタプット港までをつなぐ路線(734キロ)を中国企業の手で建設するものだ。
日本の外交筋は「ノンカイのような誰もいない所に鉄道を作っても意味がない。それに日本が関心を持っているのは高速鉄道だ。他の場所でいくつも日本に作ってほしいという要望がタイ側から来ている」という。
中国はラオスとも昆明とビエンチャンを結ぶ高速鉄道建設計画を進めており、ノンカイはビエンチャンの目と鼻の先だ。ビエンチャンまで来れば一気にバンコクまで高速鉄道がつながる。日本のメンツは丸つぶれだ。にもかかわらず、日本政府はダウェイ経済特区の開発を支援することにも前向きだ。