落選した民主党の海江田万里代表氏は15日午前、都内のホテルで枝野幸男幹事長と会談し、党代表辞任をあらためて伝えた。正式には、15日夜の臨時役員会の席上、海江田氏が表明する。次期党代表を決める正規の代表選は党員投票などを行う時間がないため断念し、年内に新代表を選出するための臨時党大会を実施する方向。代表選には細野豪志元幹事長らの名前が浮上しているが、獲得議席が自民党の約4分の1に終わる大敗となったことから、党勢の立て直しは容易でなさそうだ。
民主党の枝野氏は15日午前、国会内で記者団に「(海江田氏の落選は)残念で、党に期待していただいた方には申し訳ない」と陳謝した。今後は、臨時役員会で新代表選出の日程などを詰める。
民主党内では、代表選に向けた各グループの動きが活発化。細野氏が「派閥」と位置づける「自誓会」は同日夜にも都内で会合を開き、代表選に向けた対応を協議する。細野氏の側近は「今回は間違いなく出馬する」と語る。前原誠司元外相のグループ「凌雲会」も近く会合を開く予定だ。
ただ、細野氏や前原氏は維新の党幹部と近く、党内の労働組合出身議員らは急進的な野党再編を懸念する声が強い。代表選の行方は混とんとしそうだ。