共同通信社は14日、全国の投票所で有権者に投票した候補者と政党を質問する出口調査を実施した。結果分析では、無党派層の票が維新の党、自民党、民主党、共産党などに分散したことが示された。一方で主要政党はそれぞれの支持層をほぼ固めた。このため、無党派層による「風」は吹かず、組織力に勝る自民、公明両党が優位な戦いを進めた実態が浮かんだ。
出口調査で「支持政党なし」と答えた無党派層は全体の20.6%で、このうち比例代表で自民党に投票したと回答した人は21.1%と、政権を奪還した前回2012年衆院選の19.9%を上回った。無党派層の支持を維持したことが自民党の勝利を支えた形だ。
比例代表で最も支持を集めた維新の党は21.7%で、2位、3位に自民党、民主党が僅差で並んだ。4位の共産党は17.7%と前回7.5%から倍以上となり躍進を裏付けた。
民主党は政権を失った前回の16.4%から20.8%に挽回したが、政権交代を実現した09年までのような無党派層の支持回復はかなわなかった。このほか公明党が7.4%(前回5.9%)、次世代の党が3.9%、社民党が3.2%(同3.0%)、生活の党が2.9%、新党改革が0.1%(同0.5%)の順だった。