景気が回復傾向にある中、外食関連企業の倒産は高止まりしていることが28日、分かった。今年上期(1~6月)の倒産件数(負債額1000万円以上)は前年同期比0.6%増の348件。全産業の上期の倒産件数は低水準だったが、飲食店では円安による原材料高や人手不足が重くのしかかっており、“外食不況”はしばらく続きそうだ。
今年上期の全産業の倒産件数は、東京商工リサーチの調査で9.7%減の5073件。帝国データバンクの調査でも10.4%減の4756件と、リーマン・ショック前の2006年上期(4625件)以来の低水準だった。
しかし、帝国データが特別調査したところ、外食産業に限ればリーマン・ショック以降の倒産件数は高水準のままだ。08年上期(312件)以降、半期ベースで倒産件数が300件を下回ったのは10年下期と13年下期の2回のみ。
今年上期の348件を業態別にみると、酒場・ビアホールが65件(前年同期64件)と最も多く、ファミリーレストランや大衆食堂などを含む食堂は55件(41件)と半期ベースでは00年以降最多となった。