2014.4.17 20:38
珍島(ちんど)(韓国南西部)沖で転覆した韓国の旅客船「セウォル号」は、かつて日本の国内定期船として運航され、韓国側に売却後、定員は100人以上増えていた。航路変更による座礁や急転換での横転の可能性が事故原因として浮上する一方、船長らの避難誘導も疑問視されている。
日本で18年間運航
「セウォル号」は平成6年6月から24年9月まで、鹿児島県奄美市のマルエーフェリーが鹿児島や沖縄を結ぶ国内定期船「フェリーなみのうえ」として運航。日本では運航に支障が出るような事故はなく、仲介業者を通じ24年10月に韓国側に売却。約半年の整備期間を経て韓国で昨年3月から就航した。
日本製船舶は中古船として、アジア向けに転売されるケースも多く、整備や改造により30年ほどは運航できるという。
韓国では船体改造が行われたとみられ、定員は日本時代の804人から921人に増加。細分化された客室が大部屋に改造され、一気に海水が流れ込む構造になっていたとの情報も。総トン数も800トン増え、船体のバランスが不安定になっていた可能性もある。