インド国家標本調査によると、09年度から11年度にかけて1390万人の雇用が増えたが、多くは行商や自営手工業手伝いなど非組織部門で働く非正規雇用者だった。11年度に15~59歳の男性労働者のうち正規雇用に就いていたのは21.2%に過ぎなかったとILOは指摘している。
インド人材派遣協会のチャクラボルティ副会長は、インドでは労働人口の94%が非組織部門で働き、その数も増えていることを懸念材料にあげた。若年層向けに教育機関と連携して実践的な技術指導などの就職支援策が必要との見解だ。
シャルマ商工相は1月、22年までに同国製造業で1億人の雇用を創出するとの方針を明らかにしており、今後、政府の雇用対策への取り組みが注目される。(ニューデリー支局)