暑さが本格化した9日以降、九州電力管内の電力需給は逼迫している。
電力の供給力に対する需要の割合を示す使用率は連日90%超。12日午後4時台には今夏最大の1494万キロワットの需要を記録した。この日の供給力は1586万キロワットであり、使用率は94%に達した。
もし70万キロワットの大型火力発電1基がトラブルで停止したら、使用率は98%に跳ね上がった。電力が安定供給できる使用率は97%。これを超えると不意の停電がいつ起きてもおかしくない。
この暑さで停電すれば、医療機関はどうなるか。オフィスや工場や学校は…。街はパニックに陥り、せっかく上がった株価が急落する可能性もある。
脱原発派は「原発ゼロでも電気は足りている」と主張するが、逼迫した電力供給の実態について認識が欠けている。「命を守る」をスローガンにしながら、多くの人の命が危険にさらされている状態を放置しろと言うのだろうか。
原発の長期停止により、電力各社の経営は著しく悪化している。