ロッテ裏金疑惑で創業者長男の重光宏之氏、横領容疑で取り調べ 硬い表情で検察に出頭
【ソウル=藤本欣也】韓国ロッテグループの裏金疑惑などをめぐり、創業者、重光武雄(韓国名・辛格浩=シン・ギョクホ=)氏(93)の長男、宏之(辛東主=ドンジュ=)氏(62)が1日午前、ソウル中央地検に出頭し、横領容疑などで取り調べを受けた。
宏之氏は地検前で日韓の報道陣の質問に一切答えず、硬い表情のまま庁舎内に入っていった。
報道によると、宏之氏は過去10年余りの間、勤務の実体がないにもかかわらず、ホテルロッテなどグループの系列会社から役員報酬などの名目で数百億ウォン(数十億円)を受け取っていた疑いがある。宏之氏側は「日本と韓国の系列会社を統合管理する役割を果たしていた」と主張している。
検察側はロッテグループの経営全般についても事情を聴く方針だ。
今後、李仁源(イ・インウォン)副会長の自殺で中断していた創業者一族への捜査が本格化する。高齢の武雄氏に対しては書面での聴取が実施されるとみられる。武雄氏の次男で韓国ロッテグループ会長の昭夫(辛東彬=ドンピン=)氏(61)の取り調べは今月中旬にも行われる見通しだ。
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