日銀決定会合 景気判断23カ月ぶり下方修正 金融緩和策は維持
日銀は15日、金融政策決定会合を開き、金融緩和策の現状維持を賛成多数で決めた。2月16日に導入したマイナス金利政策の効果と副作用を見極める必要があると判断した。一方、輸出や生産が失速していることから、景気判断は「基調としては緩やかな回復を続けている」として、1年11カ月ぶりに引き下げた。
年80兆円の資金を市場に供給する大規模緩和策と同時に、民間銀行が日銀に預ける当座預金の一部にマイナス0.1%の金利を適用する金利政策を続ける。日銀当座預金のうち、決済口座として使われる投資信託「マネー・リザーブ・ファンド(MRF)」に相当する額をマイナス金利の適用から外すことも決めた。
マイナス金利の導入決定以降、市場金利が急速に低下し、企業向けの貸し出しや住宅ローンの金利を引き下げる動きが広がっている。
日銀の黒田東彦総裁はこの日の記者会見で「国民各層に幅広くプラスの影響をもたらす」と述べ、波及効果に期待感を示した。
関連記事