天候の特殊要因がなかった今年のバレンタイン市場が1250億円になるとはいえ、50年以上かけて築かれたバレンタイン市場の規模にハロウィンはわずか20年ほどで肩を並べた。7千億円前後で推移しているクリスマス市場に迫ることもありうる勢いだ。
この盛り上がりに企業も注目し、続々と営業戦略を活発化させている。
日本のハロウィンの火付け役といわれるテーマパークの東京ディズニーランド(千葉県)はもちろん、関西ではユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市)も大規模なイベントを企画しており、全館挙げてのハロウィン企画に乗り出すホテルが相次いでいる。
リーガロイヤルホテル(大阪市)とホテルグランヴィア大阪(同)は、昨年までハロウィン仕様のケーキなどの販売にとどめていたが、今年は宿泊やレストランなどの企画にハロウィンを活用する。リーガロイヤルはブッフェレストランに幅約1メートルの巨大な「お化けカボチャ」を展示。JR大阪駅を行き来する無料シャトルバスにもラッピング装飾を施し、10月からは女性運転手が魔女に扮するなど来館時からハロウィンムードを盛り上げる。