昨年末、祖父から「いつもの通りでいいよ」とアドバイスされ、「ようやく気持ちが吹っ切れた」という。素直で礼儀正しく、旭化成グループ内の評判は上々。各事業所でファンを増やしてきた。
モットーは、出身地である鹿児島の偉人、西郷隆盛が好んだ「敬天愛人(天を敬い、人を愛する)」。若さに似合わぬ古風さで、芸能界の荒波に挑む。
消費者との架け橋
キャンギャルはかつて飛び抜けた美貌の女性ばかりで、「高嶺の花」という印象が強かった。しかし、最近は美しくも親しみやすい女性が選ばれるようになった。キャンギャルが単なる広告塔ではなく、社内融合のシンボルとしても位置づけられるようになり、社員との親睦を深めるようになったためだ。
彼女たちは、企業と消費者の距離感を縮める役割も担う。ユニチカIR広報グループは「マスコットガールは最終商品を持たない当社と、一般消費者を結ぶ“架け橋”。水着姿にはならないので、若く将来性のある少女たちを選ぶようになった」と説明する。初々しさ、親しみやすさは各社キャンギャルの大きな選考基準になってきたようだ。(藤原章裕)