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【野口裕之の軍事情勢】ロシアがソ連から引き継いだ毒殺史 日本の元外務省調査員や首相の長男にも魔手が (2/6ページ)

2016.2.8 06:00

 「ラストボロフ事件」の闇

 身辺調査や尾行結果、供述内容がびっしりと収まった資料は、冷戦中のソ連諜報機関の凄味を凝縮した《ラストボロフ事件》であぶり出された日本人スパイ36人を網羅していた。とりわけ印象深かった人物が、元外務省アジア局第2課調査員の室井正三(仮名)だった。

 室井は54(昭和29)年2月5日に警視庁に自首。ソ連の2等書記官を装う内務省諜報機関員ユーリ・ラストボロフ中佐(当時33歳)に「米軍極東情報部地理課員時代の51年以来、約40回にわたり情報提供した」と自供した。情報は「朝鮮戦争(1950~53年休戦)の休戦交渉決裂の場合、米軍は中国の本土爆撃と海上封鎖を実行」「沖縄には戦術核が到着」などを含んでいた。報酬は計68万5000円。米軍での月給が手取り2万5000円~3万円、外務省の手取りが1万5000円だった頃である。

 室井を追ったが、既に死亡していた。妻=当時(65)=や関係者を説得し、資料の内容を確認・捕捉した。「闇の世界」は小説の中だけではなかった。

19年後の謎の死

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