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震災復旧談合 舗装各社強制捜査へ 業界関係者 道路補修「うまみない仕事」 (1/4ページ)

2016.1.19 08:30

東日本大震災で道路が大きく崩落した常磐道那珂IC付近=2011年3月11日、茨城県那珂市飯田(NEXCO東日本提供)

東日本大震災で道路が大きく崩落した常磐道那珂IC付近=2011年3月11日、茨城県那珂市飯田(NEXCO東日本提供)【拡大】

  • 談合が疑われている高速道路区間=2016年1月18日現在

 東日本大震災で被災した東北地方の高速道路復旧工事をめぐる談合事件で、東京地検特捜部と公正取引委員会は18日、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑での立件に向け、近く道路舗装各社の強制捜査に乗り出す方針を固めたもようだ。

 道路の復旧工事には巨額の国費が投下されている。談合は震災前から行われていたとされるが、公取委は「早期復旧」の名の下に、業界で利益を分け合っていた悪質性の高い談合だとして刑事責任を問う必要があると判断した。

 談合の疑いがもたれているのは、東日本高速道路(NEXCO東日本)東北支社が発注した岩手、宮城、福島県内などを通る高速道路の復旧舗装工事計12件。震災で東北地方の高速道路は各地で被害を受け、震災後の2011年8~9月に復旧工事の入札が行われた。道路舗装業者12社が1件ずつ落札。落札総額は約176億円に上り、工事は当初の計画通り1年3カ月で完了した。

 関係者によると、談合は業界最大手のNIPPO(東京都中央区)と前田道路(品川区)、日本道路(港区)の3社が仕切り役の「幹事社」となって行われた。落札率をつり上げ、利益を確保する目的で談合が繰り返され、入札に参加した業者が舗装に使うアスファルトを製造する自社の工場「アスファルトプラント」に近い工区をそれぞれ受注できるよう事前に調整していたとされる。

復興を「食い物」にした事件に捜査のメス

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