「物言う株主」として知られ、旧村上ファンドを率いた村上世彰(よしあき)元代表(56)らが株価を操縦した疑いがあるとして、証券取引等監視委員会は25日、金融商品取引法違反(相場操縦)容疑で、村上氏の長女、絢(あや)氏(27)が代表を務める投資会社「C&Iホールディングス」(東京)などの関係先を捜索し、強制調査に乗り出した。監視委は今後、押収資料を分析し、刑事告発も視野に実態解明を進める。
大量売買で株価下げる?
関係者によると、村上氏らは、上場している複数の企業の株式を大量に売買して株価を意図的に下げるなどの相場操縦をした疑いが持たれている。
村上氏は通商産業省(現経済産業省)を退官後の1999年に投資顧問会社を設立。関連会社などで構成された村上ファンドを率いて株主の権利を主張し、阪神電気鉄道(現阪急阪神ホールディングス)などの株式の大量取得で注目を集めた。