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美濃和紙(下) 手作り感と大量生産 可能性を追求 (1/4ページ)

2015.10.1 13:00

手すきの美濃和紙は、「横ゆり」という独特のすき方により薄くて丈夫になる=2015年8月29日、岐阜県(藤沢志穂子撮影)

手すきの美濃和紙は、「横ゆり」という独特のすき方により薄くて丈夫になる=2015年8月29日、岐阜県(藤沢志穂子撮影)【拡大】

  • 大福製紙ではさまざまな太さの和紙糸を作っている=2015年8月11日、岐阜県美濃市(藤沢志穂子撮影)
  • 岐阜県内を流れる長良川は、美濃和紙を作る源でもある=2015年8月11日、岐阜県美濃市(藤沢志穂子撮影)
  • 松久永助紙店では、美濃和紙で作られたさまざまな商品が並び、お土産物としても大人気=2015年8月11日、岐阜県美濃市(藤沢志穂子撮影)
  • 柿渋染のトートバッグには使い込むほどに味わいが出る=2015年9月7日、岐阜県岐阜市のセントラル・トレイディング(藤沢志穂子撮影)
  • 大福製紙では和紙を原料とするさまざまな衣類を企画した。奥が原料となるマニラ麻=2015年8月11日、岐阜県美濃市(藤沢志穂子撮影)
  • 柿渋染めのバッグや衣類は温かみのある味わいがある=2015年9月7日、岐阜県岐阜市のセントラル・トレイディング(藤沢志穂子撮影)
  • 柿渋和紙のスリッパはとても温かそう=2015年9月7日、岐阜県岐阜市のセントラル・トレイディング(藤沢志穂子撮影)
  • 岐阜県の古田肇知事=2015年1月16日、岐阜県(藤沢志穂子撮影)
  • 岐阜県岐阜市、美濃市、関市

 【Fashion Addict】

 岐阜県の岐阜市、関市、美濃市で生産される和紙を「美濃和紙」と呼ぶ。1300年以上の歴史があり昨年11月、本美濃紙の手すき和紙技術が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されたことを契機に、さまざまな可能性を追求し、消費者に提案しようとする動きが高まっている。ファッションの分野では、美濃和紙を特殊な技術で糸にし、織物にした生地を使うことがベースで、その商品は多岐にわたっている。

 味わい深い柿渋染め

 岐阜市のセントラル・トレイディングでは、美濃和紙に柿渋染めを施した100%自然素材の「美濃紙布」で作った「SIBSI36」ブランドの商品を扱う。店舗にはバッグや帽子などがずらり。自然が醸し出すやさしい雰囲気に包まれる。

 代表の篠原弘子さんがブランドを立ち上げたのは7年前。体調を崩したとき、自宅にあった柿渋染めをした和紙で作られた座布団の、繊細な肌触りと味わいのある色彩に改めて魅せられた。すでに生産は終了しており自ら作ろうと考えた。

美濃和紙が醸し出す個性的なシワ

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