思いがけない始まりだったがドラマや映画のオファーが相次ぎ、女優としてのあり方を模索し始める。「毎日間近でみるプロの役者という生き物に憧れるようになり、そうではない自分はどうしたらプロになれるか、いつも考えていました」
しかし一方で、「若さならではの無駄が許されないことに苦しさも感じていた」という。募る思いから2006年末、役者という舞台から一度降りてみることにした。この間、雑誌の絵本レビューは続けていたこともあり、「書くことをより好きになった時期でもありました」と振り返る。
「こんがらがった状態なのを一本ずつでいいからほどこうと思ってメモに書き始めました。頭に何種類の色の糸が入っていて、どれを自分が邪魔に感じているのか。すっきり空っぽになってやっと、インプットできるようになりました。役者として休業したことは恥ずべきことですが、人としては良かった」と話す。