≪観劇で「反腐敗」教育 中国幹部≫
中国政府の中央官庁に所属する約2000人の課長級以上の幹部が、官僚の経済犯罪をテーマとした舞台劇「全家福」を鑑賞した。中国紙、北京青年報(電子版)などが伝えた。中国共産党の習近平指導部が主導する綱紀粛正運動の一環で、汚職に手を染めれば家族全員に大きな不幸をもたらす-と教育するのが目的だ。ストーリーに感動して劇場で号泣した人もいたという。
「全家福」は中国語で「家族写真」を意味する。外国留学中の若い女性が結婚するために帰国したが、その直後に地方都市で副市長を務める父親が汚職のために党の規律部門に拘束された。女性は30年前に家族全員で撮った1枚の写真を見て、父親が農村出身の勤勉な好青年だったことを知る。なぜ金銭と女性の誘惑に負け犯罪者に転落したのか、女性が父親の人生の軌跡を探っていくのが、この劇のあらすじだ。