≪「辺野古」平行線 7月まで綱引き≫
菅義偉官(すが・よしひで)房長官と沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事の初会談は持論の応酬で火花を散らせた。米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設で「ぎりぎり唯一の解決策」と「移設は認めない」という立場の違いから「抑止力論争」へと発展したが、菅氏の戦略転換の布石だとの見方がある。最大の山場を迎える7月まで激しい駆け引きが予想される。
抑止力論争で戦略転換
「抑止力論争があった。日米同盟の意義についての話もした」。会談後、翁長氏は開口一番、記者団にそう明らかにした。抑止力と日米同盟は菅氏が翁長氏の見解を最もただしたかったテーマで、論争を仕掛けたのは菅氏だ。
辺野古移設の意義は普天間飛行場の危険除去だけではない。県内移設により米海兵隊の抑止力を維持することも劣らず意義がある。