菅義偉(すが・よしひで)官房長官(66)は4日、沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古移設への県民の理解を得ることを目指し、沖縄入りした。米軍キャンプ瑞慶覧の西普天間住宅地区(宜野湾市)の返還式に出席し、県内の基地負担軽減をアピール。5日には政府の移設方針に反対する翁長雄志(おなが・たけし)知事(64)との初会談に臨む。
菅氏は4日の返還式であいさつし「安倍晋三政権は沖縄の基地負担軽減策でできることは全てやる。目に見える形で実現していく」と強調。「忘れてはならないのは周囲を住宅や学校に囲まれた普天間飛行場の一日も早い危険除去だ」とも述べ、辺野古移設の必要性を訴えた。
返還式には翁長氏や宜野湾市の佐喜真淳(さきま・あつし)市長(50)らも出席。翁長氏は「万感胸に迫る思いがある」と述べるにとどめた。佐喜真氏は米軍基地が経済活動の阻害要因になっていると主張し「西普天間の返還は大変喜ばしい」と話した。