マスク氏らは、メッセージを受け取る地球外生命体が善良な存在か悪意に満ちた存在かを事前に予測することは不可能だと主張。こうした“宇宙人”は米SF映画「E.T.」(1982年)に登場する優しく紳士的な知的生命体などではなく、地球は瞬時に征服されてしまうという考え方で、車いすの英天才物理学者、スティーブン・ホーキング博士(73)らもこうした説を唱えている。ホーキング博士はAIが将来人類を滅ぼす可能性にも言及している。
米SF作家で天体物理学者でもあるデービッド・ブリン氏(64)はかつてヨーロッパ人が米大陸に渡り、虐殺や疫病をもたらした例を引き、「地球にやってくるのは博愛主義の宇宙人に違いないなどという不確かな仮説に孫たちの将来を委ねることはできない」と訴える。
「交流で知的恩恵」
これに対し、メッセージを受け取って反応を返すことができるのは地球人より高度な文明を持つ宇宙人であり、交流によって知的な恩恵を得られると考える研究者も少なくない。