ハンセン病に対する偏見と差別の問題は日本だけではない。インドでもハンセン病の患者や家族は差別の対象になり、教育、就職、結婚の機会が奪われている。グローバル・アピールのために来日したインドのハンセン病回復者団体APALのグントレッディ・ベヌゴパール副会長は「私は中流階級の出身でした。ハンセン病にかかり、妹の婚約が破談になりました。私は家を出ました」と語った。
「偏見・差別」現在の問題
ハンセン病に対する偏見と差別を解消するためには、正しい知識と理解が必要だ。キャンペーンの一つとして昨年12月に開設した応援メッセージ映像サイト「THINK NOW ハンセン病」には1000人以上のコメントが集まっている。その一人にタレントのマツコ・デラックスさんも。マツコさんは「恐怖心から、人間は特定の対象を攻撃し、反感を持つ。差別の根っこは恐怖心」と話し、「ハンセン病の問題がなんとなく収まったからといってうやむやにしてはならない。改めてハンセン病が差別の対象となった背景、悲惨な状況が生まれ、被害にあった人たちがいることを知ることが大切」と訴えた。