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【野口裕之の軍事情勢】不気味な上昇を続けるオバマ氏の“鳩山度” (4/7ページ)

2015.1.26 06:00

1月14日、大統領専用ヘリコプター「マリーンワン」から降りるバラク・オバマ米大統領。降機時には大統領が海兵隊員に敬礼を返すのが習わしだが、オバマ氏は昨年9月、コーヒー容器を持ったまま答礼し、非難を浴びた=2015年、米メリーランド州(AP)

1月14日、大統領専用ヘリコプター「マリーンワン」から降りるバラク・オバマ米大統領。降機時には大統領が海兵隊員に敬礼を返すのが習わしだが、オバマ氏は昨年9月、コーヒー容器を持ったまま答礼し、非難を浴びた=2015年、米メリーランド州(AP)【拡大】

 軍事戦略・作戦を政治でこってり味付けされる結果、軍による政治への情報管制という危険を誘発してしまった。オバマ政権途中まで国防長官を務めたロバート・ゲーツ氏(71)が回顧録で告白した。

 《国防総省に『ホワイトハウスには情報を上げ過ぎるな』と指示した》

 CIA(中央情報局)生え抜きで、初のCIA長官に就いたゲーツ氏の手法は軍正統より外れる。だが、一般教書演説を聴けば苦悩は察して余り有る。

 「中東で新たな地上戦に引きずり込まれる代わりに、テロ組織を弱体化させ、最終的に壊滅すべくアラブ諸国を含む広範な有志連合を率いている」

 イスラム過激武装集団・イスラム国掃討の決定打=地上戦闘部隊派遣を怖がり、空爆でお茶を濁す言い訳。加えて、手の内に変更なき旨を高らかに宣言する愚。アフガニスタン増派開始前に撤退時期に言及してもいる。戦法周知で敵を利し、味方の作戦効果は縮減された。

為政者と側近が軍を遠ざける異常は、軍の政治接近に比し格段に危ない

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