≪仏紙銃撃と警官射殺 3容疑者射殺≫
フランスの風刺週刊紙「シャルリー・エブド」の本社が銃撃された事件で、仏捜査当局は9日(日本時間10日未明)、逃走中の容疑者2人が立てこもった北東部ダマルタンアンゴエルの印刷会社に強行突入し、2人を射殺した。一方、パリ東部ポルトドバンセンヌのユダヤ系食料品店でも9日、銃を所持した男が人質をとって立てこもり、当局が突入。容疑者の男が殺害され、人質4人の死亡が確認された。食料品店に立てこもった男は、パリ周辺で同時多発テロを起こそうと画策していたことが分かり、2件の籠城は同調して起きたものだった。
「アルカーイダ系の指示」
射殺されたのは印刷会社に立てこもったアルジェリア系フランス人兄弟のサイド・クアシ(34)、シェリフ・クアシ(32)の両容疑者。食料品店では、8日に女性警官ら2人が死傷した銃撃事件の実行犯とみられるアメディ・クリバリ容疑者(32)が殺害された。
クリバリ容疑者とは女テロリストのアヤト・ブメディアン容疑者(26)が行動をともにしていたとみられるが、逃走しており、当局が行方を追っている。犠牲になった人質4人は突入の前に死亡していたという。印刷工場で人質になったとみられていた人物は、建物内の別の場所に隠れ、容疑者に気付かれず無事だった。