月の南極に着陸したロボット探査機が、世界中から募った希望者の“タイムカプセル”を月の地下100メートルに埋めるという壮大な計画が19日に発表され、世界の話題をさらっている。英国の民間コンソーシアム(共同体)が企画するもので、タイムカプセルの販売によって計画に必要な5億ポンド(約916億円)を調達し、10年後の2024年の実施をめざす。計画の立案者は、英国政府が宇宙開発への資金拠出に消極的なため、このとっぴな“月面タイムカプセル”のアイデアで民間から広く資金を調達し、月面を深く掘削する調査を実施して月の誕生の謎に迫りたいと意気込んでいる。
デジタル媒体1万円から
英BBC放送や英紙デーリー・メール(いずれも電子版)などによると、計画は、ロンドンの金融業者兼技術者で英国政府の宇宙計画の元アドバイザー、デビッド・アイアン氏が立ち上げた「ルナ(月面)・ミッション・ワン」が実施する。
荒唐無稽(こうとうむけい)にも思えるが、英王室天文官のマーティン・リース卿(72)をはじめ、英国内の著名な天文学者らも太鼓判を押す注目の民間主導計画だ。