インド宇宙研究機構(ISRO)が打ち上げた火星探査機「マンガルヤーン」が24日、火星の周回軌道入りに成功した。米国、ロシア、欧州の探査機に次ぎ4番目の到達で、アジア初の功績となった。インドは、低費用と独自技術により宇宙大国入りを目指している。軌道到達の成功で、国威発揚につながるだけでなく、裾野の広い産業育成にも寄与することを狙う。今後、一段と宇宙開発を加速する契機となりそうだ。
中国抜いてアジア初
ISROによると、マンガルヤーンは24日午前7時(日本時間午前10時半)ごろから、火星の軌道入りの動作を開始した。火星に接近するとともに減速。エンジン噴射で方向修正、午前8時ごろ軌道入りに成功した。
インドのナレンドラ・モディ首相(64)は計画成功後、ISROの本部で演説し、「今日、歴史がつくられた」と称賛。「初の挑戦で成功した国はインドだけだ。インドは世界のエリートクラブの仲間入りを果たした」と強調し、科学者らを祝福するとともに、国民を鼓舞した。