未承認薬活用も
医療従事者の安全確保も急務になっている。WHOの15日の集計によると、エボラ熱の感染が深刻なリベリア、シエラレオネ、ギニア、ナイジェリア4カ国でこれまでに400人以上の医療従事者の感染が確認され、計236人が死亡した。感染への恐怖から仕事を辞める人も多く、リベリアでは労働条件向上を求めて医療従事者らのストライキも起きた。
日本でも、全国の空港や港の検疫所で水際対策を強化する一方、国内での患者発生に備えた対策を進めている。38年前に最初の集団発生がアフリカ中部で確認されながら、エボラ熱に対する有効なワクチンや治療薬は開発されていない。そんな中、今回、海外で患者の治療に富山化学工業のファビピラビルが使用された。この薬は国内で新型インフルエンザ治療薬として承認されたもので、厚労省は今後、使用に際しての枠組みを決め、実際に治療に当たる医師に助言するとしている。(SANKEI EXPRESS)