「馬は昔から輸送や狩猟など、モンタナでの生活に欠かせなかった。私の父や祖父は馬のブリーダーとして米軍に認められ、育てた馬を提供していた」。トルーマンさんは誇らしげに語った。
≪人々引き寄せる「大陸生態系の頂点」≫
グレーシャー国立公園のGlacierは「氷河」を意味する。国立公園一帯の地形は200万年とも言われる気の遠くなるような時間をかけて、少しずつ動く氷河に削られながら形成された。公園の総面積4101平方キロ。巨大な山々、深い渓谷、大小さまざまな氷河湖が点在する。1132種の植物と数百種の野生動物が命を育む大自然は「大陸生態系の頂点」と称されるほど豊かな環境だ。
そんな大自然を一目見ようと、年間約200万人もの観光客が公園を訪れる。園内には、1932年に当時約250万ドルもの費用を投じて完成した約83キロの観光道路「ゴーイング・トゥ・ザ・サンロード(太陽への道)」が整備され、自動車で標高2025メートルまで登ることができる。