≪5大陸制覇「地球儀外交」に手応え≫
安倍晋三首相は8月2日夜(日本時間3日朝)、中南米5カ国歴訪の全日程を終え、「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交」は5大陸制覇を達成する。その締めくくりとなる中南米政策スピーチでは「3つの協調」という理念を掲げたが、背景には拉致問題に関する日朝協議など日本の独自外交に理解を得る狙いもあった。首相は中南米で“日本応援団”の増加に手応えを感じているようで、2周目となる「地球儀外交」での次の一手に注目が集まる。
「日本応援団」着々と
「アイルトン・セナがホンダのエンジンで疾駆した姿は、今も記憶に鮮やかだ」
首相は中南米政策スピーチで、地元サンパウロ出身のF1ドライバーで20年前に事故死したセナを取り上げる。セナが日本の自動車メーカーであるホンダとの強力なタッグで世界を席巻したことをモチーフに、日本と中南米の深い関係を強調する狙いがある。