「三代目 J Soul Brothers」のボーカル、登坂広臣(とさか・ひろおみ、27)が念願の銀幕デビューを果たし、死をも厭わない不良チームのリーダーを好演した。作品は少女と暴走族リーダーの純愛を描いた漫画家、紡木たく(49)の不朽の名作「ホットロード」を実写映画化したもので、能年玲奈(のうねん・れな、21)が主演、三木孝浩(39)が監督を務めた。
伝説的コミックに緊張
登坂は出演の打診を受けるまで「ホットロード」を読んだこともなければ、少女コミックに連載時の1986、87年に「ホットロード」が伝説的人気を誇ったことも知らなかった。86年といえば、登坂はまだ母親のおなかの中にいたのだから、無理もない。「リアルタイムで漫画を読んだ人に連載当時の雰囲気を尋ねたら、『ホットロード』というワードを聞いただけで懐かしそうな表情を浮かべ、興奮気味に作品への思いを語ってくれたのが印象的でした。原作が世の中に与えた影響はとてつもなく大きかったんだなと改めて実感しました。だから演じるにあたっては身が引き締まる思いでした」。登坂は慎重に言葉を選びながら、緊張した面持ちで答えた。