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北の拉致譲歩、見返りに「核」狙う (1/3ページ)

2014.6.9 15:50

  • 金正恩(キム・ジョンウン)氏と張成沢(チャン・ソンテク)氏の関係=2013年12月13日、※敬称略。写真は聯合ニュースなど
  • 北朝鮮・首都平壌市
  • 作家、元外務省主任分析官、佐藤優(まさる)氏(共同)

 【佐藤優の地球を斬る】

 すべての日本人拉致被害者の再調査で合意した北朝鮮が、日本との関係改善に動き出した背景には、国内的、国際的な要因がある。

 国内的には、張成沢元国防副委員長の粛清だ。「拉致問題をはじめとする悪事は、朝鮮労働党と国防委員会に根を張っていた、反革命、反党の張成沢一味によるものだ」という口実で、金正恩体制に災いが及ばない形で、「日本人問題」を処理できる可能性が生じたことだ。

 中朝悪化と米の軟化

 国際的要因は、2つある。

 第1は、北朝鮮と中国の関係が急速に悪化していることだ。これは、張氏の粛清とも緊密に関係してくる。張氏は、中国との戦略的提携を強化して、北朝鮮経済を立て直すことを考えていた。確かに、金正日体制の後期から、中朝関係は強化されていた。しかし、この2国の国力には開きがありすぎる。このまま北朝鮮の中国に対する依存度が強まれば、安全保障問題でも中国が北朝鮮に干渉することが可能になる。具体的には、「北朝鮮の安全保障は、中国の核が担保する。それだから、北朝鮮は核兵器を廃棄せよ」と中国が北朝鮮に圧力をかけてくる可能性が排除できない。

狙いは日米分断図る

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