≪ウクライナ4者合意 米露外相「即時履行」で応酬≫
ロシアのラブロフ外相は4月18日、米国のケリー国務長官と電話会談し、ウクライナ危機脱却に向けた17日の米露、ウクライナ、欧州連合(EU)の4者協議の合意事項について、ウクライナ政府による即時履行が必要との認識を強調した。ロシア外務省がフェイスブックの公式ページで明らかにした。ラブロフ氏はウクライナ政府に対し、東部で行政庁舎などを占拠する親ロシア派勢力排除のための武力行使をやめ、憲法修正に向けた幅広い国民間の対話実現を要求した。
ウクライナ新政権は4者協議の合意を受け、18日に解決案を提示したが、親露派は19日も建物占拠を続行。親露派に統一した代表者がいないことも混迷を助長しており、顔の見えない相手に投げた解決案は宙に浮いたままだ。
米国務省によると、ケリー氏は電話会談でロシアに対し、ジュネーブでの合意を「完全かつ即時に履行」するよう求めた。合意内容のうち、特に武装集団の非武装化、建物の違法占拠解消のため、今後数日が極めて重要との認識を示した。
親露派は4者協議で合意した武装解除にも応じる兆しはなく、首都キエフの独立広場を占拠する政権側勢力が先に退去するべきだと主張している。