≪ウクライナ治安当局 東部ドネツクで掃討作戦開始≫
ウクライナ東部で親ロシア派武装勢力により相次いだ警察施設襲撃をめぐり、ウクライナの治安当局は4月13日、武装勢力の掃討作戦を始めた。ドネツク州スラビャンスクに特殊部隊を派遣。国営ロシア通信などによると、銃撃戦の末、双方に死傷者が出た。オレクサンドル・トゥルチノフ大統領代行(50)は13日夜、「全面的な対テロ作戦」の実施を宣言。施設を明け渡すよう求めた期限である14日午前9時(日本時間午後3時)が過ぎ、緊張が高まっている。
親露派住民の州政府庁舎占拠は今月(4月)6日から始まった。南部クリミア半島併合時、ウクライナ当局は実力行使を控えたが、今回、流血の事態に発展した。
地元メディアによると、武装集団は12日朝、バスでドネツク州北部にある人口約11万人の小都市、スラビャンスクに到着。警察関連施設を襲撃し、自動小銃を奪って周辺の人物に配ったという。この後、スラビャンスク近郊の2都市に移動し、警察署を襲撃した。
ウクライナ暫定政権は翌13日朝、スラビャンスクで「対テロ作戦」を開始。死者は双方に1人ずつ出ているとされるが、さらに膨らむ可能性がある。