作家の池沢夏樹さん(68)は、「こういうやり方があったのかとショックを与え、ラテンアメリカ文学ブームが始まって、中南米の文学が世界文学になった。作家はみな多かれ少なかれ、『百年の孤独』を読んだ体験をふまえて書いている」と話し、その死を惜しんだ。
作品の翻訳を手がけた木村栄一・神戸市外大名誉教授は「物語を語るために生まれてきたような、本当の語り部だった」と悼んだ。
≪感銘受け焼酎の名前に≫
ガルシア・マルケス氏の小説名から取った麦焼酎「百年の孤独」を製造する宮崎県高鍋町の「黒木本店」の黒木敏之社長(60)も「20世紀を代表する偉大な小説家。残念だ」と死を惜しんだ。
1980年代にラテンアメリカ文学が話題になった際に、マルケス氏の小説に触れ感銘。85年に「百年の孤独」と名付けた麦焼酎を発売。黒木社長は「時代のうねりの中にあった気がする」と、しみじみと振り返った。(SANKEI EXPRESS)