8歳のとき、学校の部活動で何となく選んだのが芝居だった。アドリブによる演技を徹底的に仕込まれ、演技の楽しさが分かりかけてきた12歳のとき、映画ディレクターの目にとまり、あれよ、あれよという間に「新進女優」と呼ばれるようになっていた。
そんなアデル・エグザルコプロス(20)が、昨年(2013年)のカンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールに輝いた「アデル、ブルーは熱い色」(アブデラティフ・ケシシュ監督)で、レア・セドゥ(28)とダブル主演を務め、例外的に2人にパルムドールを贈られたことが話題になった。プロモーションで初来日したエグザルコプロスは「すごい賞をいただいてうれしかったです。もっといろんな映画に出演してみたいという意欲がわいてきました」と声を弾ませた。
社会の関心事の核心突く
文学をこよなく愛する高校生のアデル(エグザルコプロス)はデートに向かう途中、偶然、街角ですれ違った青い髪の美大生、エマ(セドゥ)にすっかり心を奪われてしまう。その後、アデルはエマとバーで運命的に再会を果たし、やがて2人は恋に落ちる。