今年度の米アカデミー賞で長編アニメ賞と主題歌賞を受賞した「アナと雪の女王」(クリス・バック、ジェニファー・リー共同監督)。ディズニーの創立90周年を飾るのにふさわしい、世代や国境、文化的背景を超えて愛される美しいミュージカルに仕上がっている。
アレンデール王国の王家に生まれた2人の王女、エルサ(声・イディナ・メンゼル)とアナ(声・クリステン・ベル)は大の仲良し。姉のエルサには雪を降らせたり、物を凍らせる力があり、その力を使っていつも2人で遊んでいた。しかしある日、その力がもとでアナが生命の危機にさらされてしまう。国王はこのことを秘密にするため、城の門を固く閉ざす。エルサとアナも、同じ城に暮らしながら顔を合わせなくなる。
氷のホテルで研究
この作品は当初、バック監督で製作が始まった。リー監督は脚本家として参加していたが、作品への深い理解と情熱から共同監督に起用された。ディズニー長編アニメで女性が監督を務めたのは初めて。リー監督は「姉や妹のいる女性スタッフに話を聞いてみました。『どんな関係なの?』って。そしたら、『今は疎遠』って話す人が結構いたの。でも、みんな『何かあったら助けたい』って思っているのよ。内に秘めた気持ちだけどね」と話す。