【アメリカを読む】
背筋をぴんと伸ばして右手を上げ、宣誓中は真剣そのもの。それでもカメラに向かうと、トレードマークの少女のような大きな瞳で、少しはにかんだような笑顔が印象的だった。
2月3日にワシントンの米連邦準備制度理事会(FRB)本部で宣誓を行い、副議長から第15代議長に昇格したジャネット・イエレン氏(67)。自分よりはるかに大きなダニエル・タルーロ理事(61)に向かい、米経済を支えるFRBのトップとして、職務に邁進(まいしん)することを誓った。
大統領以上の影響力
昨年(2013年)12月に創設100年を迎えたFRBを祝うように、初の女性議長が誕生した。米国と世界の経済を左右し、ときに大統領以上の影響力を持つとされる巨大組織FRBのトップとして、イエレン氏が担う使命と寄せられる期待は大きい。しかも量的金融緩和の縮小という金融政策の転換点を迎え、そのかじ取りに注目が集まっている。