2月3日は節分です! 私は毎年必ず伺う場所があります。静岡県にある平澤寺(へいたくじ)です。もうこのお寺とのお付き合いは長くなりました。
僕が最初にお邪魔したのが前座の時ですから26年前で17歳の頃です。師匠の五代目柳家小さんと一緒に訪れました。大勢の人の前で豆をまくのは、その時が初めてのこと。何だかとても緊張したのを覚えております。別に豆をまくのに緊張することはないんですが、高座へ上がったときに見るお客さまの顔とちょっと雰囲気が違うんです。何がどう違うのかは、もっと後になって分かってくるのですが…。
豆をもらう必死の形相
毎年のスケジュールは2月3日の昼前にはお寺に入り、東海軒の鯛めしと手作りの豚汁、地元で取れたイチゴにお新香を頂いているうちに、外では梵焼供養祭(ぼんしょうくようさい)が始まり、ダルマやお札などお焚き上げをしてもらいます。そして午後も1時を回るころ、本堂から100段はあろうかという石段を登っていくと立派な観音堂があり、楽しみにお見えになった檀家さんに地元の人々が今か今かと待ち続けている中、まずは女性だけによる和太鼓の演奏が行われます。