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夢見る人の滑稽さが魅力的に見えれば 舞台「もっと泣いてよフラッパー」 松たか子さんインタビュー (1/4ページ)

2014.2.3 15:40

おしゃれなフラッパーたちの衣装も見どころ。男装も含め、6回着替える。「大変だけれど楽しい」と話す、女優の松たか子さん(寺河内奈美撮影)

おしゃれなフラッパーたちの衣装も見どころ。男装も含め、6回着替える。「大変だけれど楽しい」と話す、女優の松たか子さん(寺河内奈美撮影)【拡大】

  • 舞台「もっと泣いてよフラッパー」。(東京)2月8~3月2日公演、(長野)3月7~9日公演、(大阪)3月14~16日公演(提供写真)

 24年前、中学生だった松たか子(36)は「なぜ、もっと泣いてよ、なの? フラッパーってなんのこと?」と想像を巡らせながら、ある舞台に見入ったという。「なんだか分からないけれど、ワクワクしたり、切なく思う瞬間があったり。芝居のこんなところが好きなんだよなあって、教えてくれた舞台でした」

 それは串田和美(71)が77年に書き、初演された音楽劇「もっと泣いてよフラッパー」。人々が夢に浮かれて生きた1920年代の米シカゴの享楽的な空気感を描き、92年までに、スピンオフの「銀色の陰謀編」を含み6度上演を重ねた人気作だ。串田が初代芸術監督を務めたBunkamuraシアターコクーンが開場25周年を迎え、2月8日から、コクーンで22年ぶりに上演される。

 にぎやかだけど切ない瞬間

 松が「何だろう」と思ったフラッパーとは、スコット・フィッツジェラルドの小説に出てくるような、20年代に米で最先端だった女性たち。ショートヘアでたばこを吹かし、窮屈なコルセットや旧式の慣習から自らを解放し、自由を謳歌した。松が演じる踊り子ジルは、そんなフラッパーの一人だ。スターを夢見て田舎町から“まずまず都会”のシカゴにやってきた。

恋や夢に目覚め、破れて、それでも「まあ、いいか」

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