夢の貯金箱は、1台当たりの寄付額が年約5万円で、その総額は1億円を超える。延べ1000万人が寄付に参加していることになる。欧米に比べて日本では「寄付文化」がなかなか定着しなかったが、東日本大震災などをきっかけに社会貢献活動への参加手段の一つとして広く認識されるようになってきた。寄付参加者の裾野の広がりとともに、NPOやボランティア団体も、窓口の拡大について試行錯誤を繰り返している。ネットを活用した「クリック募金」やクレジットカードのポイント還元による寄付のほか、最近ではネットを通じてファンド(基金)への出資者を募る「クラウド・ファンディング」など新しい仕組みも登場し、寄付の方法は多岐に広がってきた。
もちろん新規の寄付参加者を開拓することも重要だが、継続的に寄付をしてもらえるようにすることも課題である。活動報告やイベントへの参加を呼び掛けたり、ボランティアの機会を提供したりと活動への理解を深めてもらうことに工夫を凝らしている。