この筋書きしかなかった
物語は、ミカ監督の自伝ではないという。「僕は俳優たちに『キャラクター作りに生かしたいから』と、自分の父親との思い出を教えてもらい、自分の体験と混ぜて、脚本を執筆したんだ。ロイリは『俺は何度も離婚したから、一体、自分の子供がどの元妻の子供か分からないんだよ』と、半分以上本気で話してくれたよ」
さて、ティモとレオの関係がある方向へと再構築される“感動”のラストについては、「別の筋書きを考えてほしかった」と、大勢のミカファンからため息まじりの感想が寄せられたそうだ。ミカ監督はそんなファンの声に理解を示しつつも、「死期が近いと悟った父親がわざわざ息子に会いに来た理由を考えれば、ラストの筋書きしかないですよね」と語り、苦笑を浮かべた。1月11日から全国順次公開。(高橋天地(たかくに)、写真も/SANKEI EXPRESS)