ジョングレイ州では18日夜、前副大統領を支持する兵士らが州都ボルを制圧。南東部トリットなどの都市にも衝突が拡大している。国連当局者は、(12月)17日に行われた南スーダン情勢に関する安全保障理事会の緊急会合で、400~500人が死亡、約800人が負傷したとの情報があると報告した。国連外交筋によると、1万5000~2万人が避難民となっている恐れがあるという。
国連のエリアソン副事務総長は19日の記者会見で、「暴力はさらに広がる恐れがある」と警告。ピレイ人権高等弁務官も、多数の市民が犠牲になっていることに懸念を示すとともに、民族対立感情などに基づく報復攻撃をやめるよう両派に訴えた。
バラク・オバマ大統領(52)は19日、「最近の戦闘は南スーダンを過去の暗い日々へ後戻りさせる兆候だ」とする声明を発表。南スーダンの指導者らに対して、「今こそ平和と統一と人々のより良い未来のための取り組みを再確認するときだ」などとして、即時の停戦を呼びかけた。また、オバマ氏は19日、南スーダンにいる米国民や大使館の安全確保の支援のため、米兵45人を派遣したと議会に通知した。米兵は南スーダン情勢が安定するまでとどまる。