膠着打破への一手
「ここ数日の質疑はひどい。一定の拘束力がある形の中でやらなければならない。総務委では限界だろう」
この日の総務委終了後、ある都議はこう漏らした。また、総務委で質問に立った別の都議は「答弁には偽証罪に問えるところがあった」と語り、証言拒否や偽証に対し、罰則や告発の定めがある百条委での追及に自信を見せる。
すでに集中審議に相当な時間を費やしてきた中で、同じ質問の繰り返しが目立ってきたのも事実だ。議会側は「答弁が変わるごとに改めて聞き直さないといけない」とするが、庁内中継をみていた都職員は「正直飽きてきた」とつぶやいた。
都議のひとりは「“レームダック(死に体)”で扱いやすい知事として続けさせたい気持ちもあるが、世間の批判は強い」と明かし、「『都議会は何をしているんだ』と批判の矛先がこちらに向かってしまう恐れもある」と局面が打開できない焦りもにじませた。
関係者によると、総務委理事会では全員が百条委設置に賛成。各会派からも異論はなく、20日の臨時議会で委員を決定、早ければ24日から、追及のレベルは一段上がることになる。