1963年11月22日にテキサス州ダラスでケネディ大統領が暗殺されてから11月22日で50年。事件は米国の「国民的悲劇」として記憶されている。政府が設置した調査委員会(ウォーレン委員会)はケネディ大統領の暗殺について、元海兵隊員、リー・オズワルドの「単独犯行」と断定した。しかし事件の背後には軍産複合体や中央情報局(CIA)、マフィアや当時のソ連など内外の組織の存在があると考える米国民は今も多い。犯人像への疑問は現在も米社会に暗い影を落としている。
食い違う証言
大統領暗殺をめぐっては、オズワルドが2日後、ダラス警察署内でナイトクラブ経営者の男(4年後病死)に射殺されたため、“口封じ”をされたとの見方が依然強い。
オズワルドは銃撃をダラスの教科書倉庫ビル6階(大統領の右斜め後方)から行ったとされるが、暗殺シーンをとらえていた8ミリ映像「ザプルーダー・フィルム」では大統領が頭を後ろにのけぞらせているシーンがあり、前方からの銃撃をうかがわせる。