ジョン・F・ケネディ元米大統領が1963年、南部テキサス州ダラスで凶弾に倒れて11月22日で50年を迎える。父親の命日を待たずに来日し、当日は「静かに過ごしたい意向」(外交筋)とされる長女のキャロライン・ケネディ新駐日米大使(55)の心模様とは裏腹に、米国ではさまざまな追悼イベントが予定され、国家的悲劇への思いを新たにしている。
「米国民にとって“第2の父親”を殺されたようなものだった」。米バージニア大のラリー・サバト教授(61)は、「ケネディ暗殺」が当時の米国人に与えた衝撃の大きさをこう表現する。
その言葉を裏付けるように、米メディアや出版界では、暗殺の真相や背景に迫る特別番組や本の出版がめじろ押し。22日には、ダラスで5000人規模の追悼イベントが催される。
大統領の権威が極めて高かったという時代背景はあるが、ケネディの好感度は歴代大統領の中でも特に高く、今も根強い人気を誇っている。