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キノコは想像力の森に生きている おいしいキノコ本の食べ方 松岡正剛 (1/5ページ)

2013.11.13 19:00

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

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 【BOOKWARE】

 今年のマツタケは量は少ないが大振りで、おいしいらしい。日本人は春はタケノコ、秋はマツタケ族になる。もっとも国柄によってキノコの好みはそうとう違う。イギリス人はマッシュルームが大好きなくせにそれ以外のキノコを最近まで食べなかったし、フランス人はトリュフとジロールで、安いものではポルチーニに目がない。イタリアではキノコのことを「フンギ」と言うのだが、ほぼ何でも食べる。パスタとキノコの茹で具合はイタリアの哲学なのだ。

 ホクトのCFに「菌活」という言葉が出てくる。スーパーで買い物している鈴木砂羽(すずき・さわ)に若い男が寄ってきて、「ねえ、立派なキノコはどっち?」と迫り、鈴木が手にしたキノコ商品の手を引き寄せると、画面に「菌活・ホクト」という文字が出る。

 まさにキノコは菌類である。かつてはリンネに従って隠花植物に分類されていたが、1930年代にバークレイとコープランドが植物から分け出す案を出し、69年にホイッタカーが「生物5界説」を提案して、植物は「光合成」によって、動物は「消化」によって、菌類は「吸収」によって生きているというふうにした。キノコは体外に分泌する酵素によってさまざまな有機物を分解し、これを吸収して「菌活」しているわけなのだ。

最大の影響をもたらした菌活センセイ

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