「生酒」に腰抜かす
フェストのビールもさることながら、「この時期しか飲めない酒がある」と知人に言われ、フェストが始まる日の前日にミュンヘンに前乗りし、“前夜祭”と称して市内のレストランを訪れた。お目当ては「フェーダーヴァイサー」。白ブドウのしぼり汁が発酵している「生酒」だ。ワインになる途上の酒で、酵母が残ったままのため白濁し、まるでどぶろくのような濃厚な味わい。口に含むとシュワシュワと軽くはじける。それでもアルコール度は10度程度ある。思わず飲みすぎて、フェストを前に早くも腰が抜けてしまった…。
1リットルジョッキで乾杯
フェスト初日は午前にビール醸造所によるパレードが市内で盛大に行われ、市長が正午に最初のビヤ樽の栓を開けてフェスト開始。市郊外にあるテレジエンヴィーゼと呼ばれる会場は42ヘクタールととてつもなく広い。普段はただの広場だが、フェスト時にはいくつもの巨大ビアホールや移動遊園地の遊具が建ち並ぶ。
ビアホールは1万人が同時に入れる巨大なものもあり、訪れた時はすべてのホールが満員御礼で、入場口で多くの者が空くのを立って待っていた。